6月30日 不浄と厄を祓う夏の神事
もうまもなく2017年も折り返しを向かえます。
誰もが口にしますね。「一年て早いなぁ。」
でも私たちは1日1日を確実に生きています。
そしてその日常において、どうやら不浄たる汚れも蓄積されているそうなのです。(まじめに過ごしているのに、、)
夏越の祓(なごしのはらえ)という言葉を聞いたことがありますか?
最近は神事なども色々注目されてきて、もしかしたら一般的になりつつあるのかもしれませんが。
これは年末、神社に古いお札をお返しに行く時に見る「茅の輪」をくぐる儀式と同じで、年の瀬のを「年越の祓(としこしのはらえ)」、6月30日に行うのを「夏越の祓(なごしのはらえ)」と言います。
半年のたまった不浄や厄を落とす神事で、この先の残り半年を健康で無事に過ごせるように願いを込める意味もあります。
そもそもの始まりは?
茅の輪は茅(ちがや)と呼ばれる植物で作られています。(最近では芦(あし)を使うところが多いそうですが)
また、最近年末・年始でもこの茅の輪くぐりができるよう、設置されている神社が多いですが、本来は夏越しの祓のときだけだったようです。
日本神話に基づくこの茅の輪。
元々疫病が流行ったら茅の輪を作り、腰につけよという、素盞鳴尊(すさのおのみこと)の言葉から伝わったと言われています。それからひとつのお守りのように腰につける習慣があったそうですが、江戸時代に現在のような神事としてくぐるようになりました。
大祓では、人型の紙の人形、形代(かたしろ)に息を吹きかけて水に流すという儀式もあります。
いずれにしても、汚れ・厄を落とせば、幸運も入りやすくなるということです。
6月ってジメっとしてなんか気分も晴れないなどと言っていないで、神社に足を運んでみてはどうでしょうか。
茅の輪くぐりのやりかた
くぐる順序は以下の通りです。
正式には以下のようになります。
1.輪の正面に立ち、一礼。左足からまたいで輪をくぐって左回りで元の位置にもどる(輪は踏まずにまたぐこと!)
2.また礼をし、右足からまたぎ、右回りで元の位置に。
3.再度礼をしてからもう一度左まわりで輪をくぐり、正面にもどる。
4.礼をしてから左足で輪をくぐり、神前に向かう。
その際、「祓い給へ 清め給へ 守り給へ 幸え給へ」という「神拝詞(しんぱいし)」を唱えながらくぐります。
年の瀬には人が多すぎて、あまり正式に行えなかったりしますが、夏の祓ではさほど混まないと思いますので、ここはしっかり予習して、しっかり身を清めてください。
近所の神社で行っていない場合は以下の神社で毎年6月30日に行われています。
・明治神宮
・湯島天満宮
・浅草神社
・上賀茂神社