おせちを買う派の人も
ひと手間加えて重箱に盛り付ける
来年のおせちはもう頼みましたか?
最近はあまり家庭で作るという方も少なくなってきたようです。
おせちは元々、お正月にお店があいていないうえ、
正月くらいはお母さんも料理しなくてもいいように発案された「保存食」です。
でも最近は、食材入手も外食も正月だろうと困りませんよね。
それゆえ、おせちの需要も減少してきました。
今の時代、3日間同じものをいただくなんてまずないですよね。
おせちはいわばお正月のお祝いの会食的な位置づけになってきました。
それはそれで時代の流れかもしれませんね。
ただ、ちょっと器くらいこだわってみませんか?
ここは本来の漆の重箱に豪華なおせちを盛り付けてみたいものです。
意外と簡単な漆の手入れと、重箱の選び方をご紹介します。
おせちをきれいに盛るコツ
漆の重箱を使うだけで、見た目は数段格が上がります。
これはぜひ手間をおしまずにやっていただきたいです!
市販のおせちをすでに頼んでいるのであれば、盛り付けはそのまま。器だけを変えるだけです。
容量の違いで入り切らなかったりする場合はベースを変えずに、少し食材を間引くなどしてみましょう。
隙間があいてしまう場合は彩を添えるか、ガラスなどの器を重箱の中にならべて盛り付けするなどしてみましょう。
漆を使う意味
見た目の美しさに加え、漆には抗菌作用があります。
つまり食材が傷みにくいのです。
正月の保存食でもあったおせちにはかかせない器でした。
今では生活環境の変化からそんな心配もいらなくなりましたが、職人がひとつひとつ作り上げた器には、他にない重厚な美しさがあります。
おせちにお金をかけるのであれば、ぜひその器にもこだわってください。
市販のものも、確かにキレイな器に盛り付けられてくるかと思いますが、ぜひお正月は漆の器で楽しんでいただければと思います。
美しく盛り付ける
重箱には各段に盛り付けるものが分かれています。
上から
一の重
栗豆・数の子・紅白かまぼと・田作り・伊達巻・昆布巻きなど
二の重
酢の物・焼き物(ぶりやエビをやいたもの)
三の重
筑前煮などの煮物
あとは詰め方です。
4種を田の字型に配置する、9種をタテヨコ3つずつ並べて市松模様のようにする、重箱の4隅を均等な二等辺三角に仕切り4種と中央にできた四角い部分に1種で計5種を詰めるなど。
ガラスや磁器の小鉢などを利用するなどして区切りをつけると盛り付けやすくなります。
あえて、洋皿などを組み合わせても美しくなると思いますよ。
今は三段が主流となりましたが、本来は五段重ねでした。
そして、五段目の重箱には何も詰めずに、空のままにしておきます。
その空の部分に、1年で福がいっぱいになりますように、との願いを込めるというのが本来のおせちの姿だそうです。
漆器の重箱の選び方扱い方
重箱は「正月から角がたたないように」ということから角丸が主流でした。
ただ、最近はくっきりと角がたった重箱も人気らしく、珍しくなくなりました。
なので、ここはお好みでいいかと思います。
大きさですが、一番人気は6.5寸(縦19.5×横19.5×高さ19.5cm)の三段重だそうです。だいたい3~5人分の分量です。
おせちも好きなものだけを詰めるという場合は5寸くらい(縦15×横15×高さ15cm)でいいかもしれません。
ただ、これはJIS規格のように規定はなく、同じ6寸でも多少ばらつきがあるようなので、購入の際はサイズをしっかり確かめましょう。
漆の扱い方
世間が思っているほど扱いにくいものではありません。
確かに食洗機や、レンジにはかけられませんが、酢の物や熱いものに弱いというのはデマです。
(ただし、沸騰したてのものを入れる場合は、あらかじめぬるま湯で温めておいたほうが、刺激を緩和するので好ましいということです。)
漆は確かに傷つきやすい材質ではありますが、他の食器などと一緒に洗ったりしなければ、問題ありません。
特殊な洗剤も不要。
普段ご利用の中性洗剤と軟らかいスポンジでOKです。
よく乾燥させて、収納は柔らかい紙か布に包んで、買ってきたときの箱に。
漆が弱いのは、紫外線と乾燥です。
押入れなどは適度な湿度もあるので、収納場所としては適しています。
重箱の用途
最近はまた子供の運動会や、花見などに重箱に家族分のお弁当を詰めていくなんていうことも流行っているようです。
普通のお弁当箱に詰めるお弁当より、画になりますよね。
おせちもお弁当も、漆の重箱でインスタ映えを狙ってみては?
他にはない画像になること間違いなしです!