やきものの食器などをよく「せともの」って言いませんか?
実はこれ、愛知の瀬戸焼のやきものからきている言葉なんです。
正確には「陶磁器」といいます。
でもなぜ瀬戸焼を示す言葉が陶磁器の代名詞?になったのでしょうか。
愛知の瀬戸焼は日本でもとりわけ古い歴史をもつ焼き物の産地です。
古くは陶器に始りましたが、その歴史において一度は衰退しかけました。
しかし江戸時代、磁器の生産が始り、一気に息を吹き返し日本代表の焼き物の産地となりました。
磁器と陶器の違いは前にもお話しましたのでここでは割愛しますが、磁器により大量生産が可能となり、生産数を急激に伸ばしていったのです。
目次
本場瀬戸焼のせともの祭りに行こう!
祭りの日程と場所
瀬戸焼の陶器市は年に2回。4月と9月にあります。
9月のせともの祭りは、九州より磁器の技術を瀬戸に持ち帰った加藤民吉を祀る神社の祭礼にあわせ、毎年第2土日に開催されます。
2017年は9月9日(土)と10日(日)となります。
場所は愛知県瀬戸市中心市街。名鉄瀬戸線「尾張瀬戸駅」の近く。200店舗くらいが毎年出店し、50万人がここぞとばかりに瀬戸焼を求めて全国から集まるそうです。
瀬戸焼の魅力とは
瀬戸焼は日常使いになじみやすい焼き物です。装飾が華美なわけでもなく、とりわけ高価でもありません。種類の豊富さと生活に寄り添ったアイテムが多いことから、自然と私たちの生活になじみやすいのが特徴です。
日常のあらゆるニーズにこたえた焼き物ゆえ、せとものが陶磁器の代名詞ともなりました。
一部で鎌倉時代に焼かれたものを古瀬戸とよばれ、茶道具など高価なものと扱われるものもあります。
瀬戸焼の選び方
絶対に手にとってみましょう。
私は器が大好きで、よく陶器市にも行きますが、あの膨大な規模の中で、お気に入りを見つけ出すのは至難の業です。ただ、ふらふらと歩いていると、ふと目に留まるものは必ずあります。そしたら立ち止まって実際に手にとってみます。
しっくりするかな?
使用シーンがイメージできるかな?
欠けやヒビなどは入っていないかな?
最後は本当に欲しいと思うかどうかですが、まずはそんなところです。
通な人になると、絶対手びねりのものにこだわる人や、絵付けの細かいところまで気にする人もいますが、結局は使ってなんぼのものです。
前にも書きましたが、器は使っているうちに育っていきます。
自分が日常楽しみたいと思ったものこそが、購入の決め手だと思っています。
せともの大廉売市
瀬戸川両岸や瀬戸蔵屋外広場パルティせと駅前広場などで開催されている市で、お値打ち価格のものが出そろいます。
100円均一や詰め放題といったものもあります。
(器好きの私としては、微妙ですが。。)
でも市場の3~5割くらいの価格で購入できるそうなので、ぜひ足を運んでみてください。
その他、若手作家のここだけの逸品などが揃うのもこのせともの祭りの醍醐味。
いろいろ作家さんと話をして、これぞというものを見つけてください。
例年、土曜日の夜には花火大会もあります。
せともの祭りだけではない、瀬戸のイベント
、
来る福招き猫まつり
招き猫に焦点を当てたイベント。
毎年9月29日(くるふく)頃の週末に開催されます。
招き猫の展示や、人気の猫メイク等100を超える企画が実施されるそうです。
猫好きにはたまらない?イベントですね。
窯めぐり(5月/11月)
窯元、工房が開放されます。やきもののまちを散策し、実際工房で作家さんとお話して作品や器についておれやこれやお話が伺えます。せともの祭りでは、必ずしもゆっくり作家さんとお話できるとはかぎりません。貴重な陶磁器についてのお話が聞けるチャンスですね。
う~ん、これは行きたい!
いずれも名古屋まで出てしまえばアクセスがいいので、わりと気軽に行ける場所です。
なんども言いますが、せとものは日本のやきものの代名詞です。
その代表選手はどんなものなのか、現地で実際見てみませんか?