東京の伝統工芸を知るーあらかわの伝統技術展ー

次々と新しいものが入ってきて、ブームを起こす東京。一方何百年前から技術を継承しているものがあります。
どのくらい東京の国指定の伝統工芸があるかご存知でしょうか。2017年6月現在で40です。

多いと思うかもしれませんね。

意外と知られていない東京の伝統工芸品。最近では伝統工芸品が少し見直され、今風のアイテムに生まれ変わり、さまざまな店舗で扱われるようになりました。
また、形は変えず、ひたすら技術の継承に注力している工芸品もあります。

東京の伝統工芸は下町に多くその工房があります。
墨田区・荒川区・台東区・江戸川区は今なお、職人文化が根付く地域です。

荒川区で開催される伝統技術展が来月7月7日~7月9日まで行われます。

「伝統工芸品なんて無縁」「高いから金持ちのもの」という概念を払拭し、ぜひ一度職人から直接話を聞いて、伝統工芸品をもっと身近に感じてください。
昔からの卓越した技術を維持しつつ、時代ごとに新しさを加えていき、その時代に愛されるアイテムになっているのが伝統工芸です。
一度使い始めたら手放せなくなる自分なりの逸品がきっと見つかります。

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あらかわ伝統技術展の見どころ

昭和58年(1983年)から開催されている、荒川区でモノづくりをしている人中心の展示・即売会です。一部招待職人も加わり、70人ほどの職人さんが集まるそうです。一度にこれだけの職人さんが集まることも珍しいらしく、さらに各職人さんもこの日のために新作などを準備してくるので、なんとっても品ぞろえが豊富です。

中には市場の何割か安く販売しているのでオトクですよ。

しかも店舗で知識の浅い店員でなく、直接職人さんからお話を聞けるので、納得して購入することができます。ふと店頭で観るだけではわからない、その製品のこだわりどころなど、なんでも聞けてしまいます。

どんなものが扱われているの?

伝統工芸として登録されている名前だけ聞いてもなかなか興味がわかないと思います。私はそれ聞いただけでワクワクするのですがww

ここで昨年の同展示会を参考に出展品を業界していきましょう。

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江戸指物(えどさしもの)

指物ってご存知でしょうか。釘などを一切使わず、計算しつくされた組み立て式の手法を言います。茶の湯で使う棚や、鏡台、茶箪笥などを作るのが主流です。

最近ではこれらを置く住宅環境になっていないので、小物用の引き出しなどアイテムも少しずつ変化しています。

江戸扇子 雲錦堂 深津扇子店

扇子には「江戸扇子」「京扇子」があります。
江戸扇子の定義は明らかではありませんが、京扇子に比べて骨の数が少なく、割と絵というより柄物が多いようです。

先代より歌舞伎役者から特注が入るほどの老舗中の老舗。

扇子はモノにより、色が変化して見え、その表情を変えます。最近流行りの扇子ですが、やはり職人のつくった扇子は敷居が高いと思われるでしょう。

ただ、作りこみや、広げた時の表情が市販のものとまったく異なるので、ぜひこの機会に実際の目で確かめてください。

最後の一本をたたむとき、パチンという心地よい音がするのも、この扇子の特徴です。ぜひお試しください。

手描友禅

東京は日本3大染めの産地です。今や着物が売れないので、なかなかその存続が厳しくなってきましたが、手軽に使えるショールなどアイテムを展開しながら、伝統技術を継承しています。

着物に興味ある人もない人も、産地ならではの匠の技を見てください。体験ワークショップなどもあるようです。

私も一度体験したことがありますが、驚くほど少ない色数の染料で、それを合わせながら筆で染めていきます。その少ない色数の染料から無数の色をうみ出していく技は、驚きです。

第38回あらかわの伝統技術展

日時:2017年7月7日~9日
時間:10:00~17:00
入場料:無料

場所:荒川総合スポーツセンター
東京都荒川区南千住6-45-5

職人さん指導によるワークショップ・よもやま話・太鼓演奏会など、イベントも盛りだくさん。ぜひ足をお運びください。

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